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住宅ローンの頭金どれくらい準備すればよいの?
お金の問題をスッキリ解決するファイナンシャルプランナーの小沢です。
住宅資金の相談を受けていると多くの方が「頭金は物件価格の2割位用意すればいいですか?」と質問されてきます。しかし実際には何割ぐらいが適切というのは無く、人それぞれの状況によってその金額は違うのです。
今回は、この頭金に入れてよい金額の考え方についてお伝えします。
よく聞く頭金2割と言われるのは何故?
2割説 その➀
ひと昔前は住宅金融公庫(現住宅金融支援機構)から住宅ローンを借りることが多く、融資額の上限が8割と決まっていましたので、その名残だと言われています。
現在は住宅金融支援機構でも融資上限は10割ですし、他の金融機関も10割(さらに諸費用分などまで貸す金融機関もあり)と頭金が無くても借り入れできる状況となっています。
2割説 その②
新築住宅は購入直後から価値が2割程度下がり、もし住宅ローンを組んでから間もなくローンが返せなくなると住宅を売却しても借金が残ってしまうとの理由からです。
なるほどと思う部分もありますが、その辺はしっかりとした資金計画が重要になる部分です。
頭金に入れてよい金額の考え方
ステップ1
まずは自己の財産を把握
預貯金+会社の財形など+有価証券+生命保険、年金の解約金(思ったよりもお金が貯まっていることもあります。)
などと、棚卸しをしてください。
ステップ2
およそ5年から10年以内に自分の財産から使いそうな資金を考えます。
(基本はライフシミュレーションを作成することをお勧めします。)
車の購入費、旅行計画、教育資金(入学金や学費)、大きなイベントや買い物など。
あとは緊急予備資金です。(生活費のおよそ6か月分が目安)
ステップ3
ステップ1の自己の財産-ステップ2の合計=住宅に使える資金
ステップ4
住宅に使える資金-住宅の諸費用(ローン関係費、火災保険、登記費用、引越費用など)=頭金
このようにして、頭金に入れてよい金額を算出します。基本的に手元には安心できるお金を残しておくことが重要です。頭金を出した後も、家計にお金が貯まっているように心がけましょう。
頭金のメリット
メリット➀
頭金が多いと返済総額が低くなり、支払う利息が少なくなる
メリット②
月々の返済額が低くなり、負担が少なくなる
例)住宅予算3000万円 金利1.5% 返済期間35年
頭金が500万円用意できると、頭金0円の時と比べて支払利息も約343万円少なくなり、月々の返済も約15,000円安くなります。用意できればメリットが大きいです。
※注意点は頭金を多く出しすぎて、手元資金がなくなることは避けましょう。
資金計画はプロに相談
頭金に入れてよい金額の出し方についてお伝えしましたが、一般的に住宅購入は人生で一番大きな買い物で、失敗すると取り返しがつかない可能性があります。
基本的にはライフプランシミュレーションを作成して、しっかりとした資金計画を立てることが一番大切です。
頭金のことや、住宅資金の計画に心配があれば、おかねの相談室のファイナンシャルプランナーに相談してください。