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年金制度の基本!私たちを守ってくれる3つの保障!
「家計のホームドクターⓇ」、ファイナンシャルプランナーの高村です。
若い世代の人たちにとって『年金』は老後のためのものと思いがちです。しかし若い世代の人たちにとっても実は大切な制度になっています。
今回は年金制度の基本について解説していきます。
公的年金ってどんな仕組み?
年金について話す上で必ず出る話題が、『年金制度って破綻するらしいよね。だったら年金の保険料払わないで自分で貯金した方がマシだよね。』というものです。しかし、この内容は年金制度を誤解しています。確かに、これから先の少子高齢化の進み具合を想像すると不安になるのもわかります。まずはこの誤解について解説します。
公的年金は日本を支える国民の生活を守る大切な制度です。
日本の経済状況や社会情勢が変化しても制度がきちんと維持できるように色々な仕組みが組み込まれています。
その一つが財政検証です。公的年金の財政が長期的に健全かどうかを一定期間ごとに確認することになっています。今年の8月下旬がその時期です。この機会に厚生労働省のホームページ等で確認してはいかがですか?
厚生労働省ホームページはこちら
公的年金と預貯金の違いは?
それでは、公的年金と預貯金の積立の根本的な違いは何でしょうか?公的年金に出来て、預貯金に出来ないこととは?
その答えは、『想定外のリスクに対応できる』ということです。これが私たちを守ってくれる3つの保障です。(老齢年金・障害年金・遺族年金)
『年金』と言ったら老後の備え(老齢年金)というイメージかもしれませんが、長い間収入を得られなくなるのは高齢だけが理由ではありません。若くしてケガや病気で障害を負って働けなくなった場合や(障害年金)、または一家の大黒柱が亡くなってしまった場合(遺族年金)などがそれにあたります。
そういったリスクに備えるのが公的年金です。預貯金にはない広い意味での保険制度になっています。また老後の備えとして年金(老齢年金)ですが、これは生涯にわたって受け取ることが出来ます。途中で打ち切られることが無いので安心できますよね。
しかし、自分で貯蓄する場合はどうでしょうか?いくら貯めたら老後の備えに十分なのかわかりますか?自分の寿命や将来の生活水準・お金の価値の変化など誰にも予測は出来ません。老後のために貯蓄をすることはもちろん大切です。ただ、予測不可能な将来を貯蓄だけで備えるのは限界があるのではないでしょうか?
この3つの年金の詳細は日本年金機構のホームページに載っています。内容を確認してみましょう。
老齢年金について
障害年金について
遺族年金について
公的年金の特徴
公的年金の特徴をまとめると
①生涯にわたって受給できる
➁障害を負って働けない時や一家の大黒柱が亡くなった時に受給できる
③物価変動や賃金上昇・将来にわたっての経済状況の変化に比較的強い
ただし、この公的年金だけで不自由のない十分な暮らしが出来るわけではありません。公的年金は国民全員に対するセーフティネットの役割です。年齢や職種・健康状態に関わらずみんなが同じように安心して暮らしていくための仕組みです。最低限の保障と考えてもらっていいでしょう。やはり自助努力により年金以外の資産を作っておくことは今後益々重要になってきます。
公的年金も世の中の状況の変化に対応するために幾度となく制度の見直しを行っています。少子高齢化がさらに進めば、給付水準が下がることや、給付年齢が遅れることも想定されます。実際に定年の延長・再雇用での就業や年金の繰下げ受給などがテレビや新聞を賑わし、自助努力が叫ばれ、先行き不安な方が増えているようです。
何をしていけばいいの?
この不安を少しでも解消していく方法です。
①まずは、公的年金の制度や仕組みを正しく理解すること
②自分たち家族のライフプラン(特に住宅・教育・老後について)を作成・検討する
③ライフプランを達成するための家計の見直し・貯蓄計画・資産運用計画を検討する
④想定外のリスクに対応できるように保障の見直しを検討する
⑤定期的に検証し、家族の状況や社会情勢を勘案し見直しをする
最後に
現在、自助努力の方法として預貯金だけでなく、iDeCo(個人型確定拠出年金)・積立NISA(少額投資非課税制度)・個人年金など様々な制度が紹介されています。金利の付かない状況では貯蓄もなかなか増えません。金融機関で勧められる機会も増えていますね。これらの制度は、選び方次第でメリットにもデメリットにもなってしまいます。自分に合ったものを慎重に選んで下さい。将来大きな差になることもありますから・・・。
自分に合った資産形成の方法は何を選んだらいいの?私たちファイナンシャルプランナーは、こういった疑問・質問に答えています。気になることがあれば気軽に相談に来てください。一緒に将来を考えていきましょう。