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先進医療特約って必要なの?


医療保険の見直しを依頼された際、よく「先進医療特約は付けたほうがいいでしょか?」と聞かれることがあります。

確かに最近の医療保険には先進医療特約を付加できる保険が多く、主契約の基本保障中にすでに先進医療特約が付保されている医療保険もあります。
そこで今回、先進医療特約について考えてみたいと思います。


先進医療特約とは

公的医療制度における先進医療を所定の施設で受けたとき、先進医療にかかる技術料を保険会社が負担する保険です。技術料の実額を保障して、通算2000万円に至るまでという保障が多いです。
しかし保険料は100円前後/月と安価です。



そもそも先進医療ってなに?

先進医療は混合診療扱いとなります。保険診療自由診療が混ざった診療ということです。
平成30年3月1日現在で103種類あり、「重粒子線治療」や「陽子線治療」などが実施件数も多くよく知られています。非常に高価な機材や設備が必要で、導入している設備が少なく、またその治療にかかる技術料は非常に高価です。(重粒子線治療の場合、1回の技術料は300万円以上とか!)
基本、その技術料は自己負担となります。


・保険診療
健康保険等の公的医療保険制度が適用される診療のことで、いわゆる「3割負担」で受けられるごく一般的医療機関の治療のことです。点滴、レントゲン、手術など日本全国どこでも同じ水準の治療が受けられます。


・自由診療
公的制度「外」の治療のことになり、「全額負担」となります。美容整形や美容を目的とした歯のインプラント手術、厚生労働省未認可の治療などが自由診療扱いとなります。


先進医療はこの自由診療のうち、まだ厚生労働省の未認可だけれど、これから保険診療扱いにするか否か試験段階にある治療です。


厚生労働省 先進医療保険の概要についてはこちら

先進医療一覧はこちら



先進医療特約って必要なの?

今ある先進医療は認可が認められれば普通の保険診療になり、先進医療特約には意味がないと考える方もいます。

「行える施設が少ない・試験段階でまだすべての人が受けられない治療」というのが先進医療の性質であるがゆえに。多くの方々が希望すれば受けられるというものでもないのです。

この点がいらないと考える理由かもしれませんね。そもそも多くの人が受けられる状態になったら保険診療になると思われます。



まとめ

医療は日々進化していて、すぐに新しい治療法が研究され、認可を受けるために先進医療として臨床試験が繰り返されるでしょう。

将来、ご自分が、または家族が大きな病にかかり、受けたら治るかもしれないベストな治療法が新しい先進医療だとしたら、「先進医療特約入っていて良かった」。となるかもしれません。

一方で先進医療どころか大きな病気にならないまま天寿を全うする可能性だってあります。

先進医療特約は加入していれば絶対役立つ!とは一概には言えません。将来、どのような病気でどんな治療を受けるのかは誰にもわかりません。


ただ、先進医療特約を付けていたら無理なく受けられた治療が、付けてないがゆえに経済的に諦めなければならないとしたら、悔やみきれなくなるかもしれません。


そんな可能性は低いでしょうが、治療を諦めない為、小さな掛け金で大きな保障が得られる先進医療特約を付保する意味はきっとあると思っています。


まずはどんな保障か知ってみて、ご自身の今の保障を把握して、複合的に必要かどうかを判断されてはいかがでしょうか。






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