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金利だけで選ばない!住宅ローン選びで見るべきポイント
家計のホームドクター、ファイナンシャルプランナーの高村です。
住宅金融公庫の融資が平成19年に廃止されてから10年近く経った現在、住宅ローンの商品性やサービスは多種多様になってきました。選択肢が増えたことはいいのですが、逆に複雑すぎて『自分に合った住宅ローン』を選ぶことが難しくなっています。
今回は、目先の金利の安さだけで選ばない『住宅ローン選びのポイント』について見てみましょう。
ポイント➀金利タイプの仕組みを知る
金利のタイプは主に3種類あります。
・1年に2回金利を見直す『変動金利型』
・3年・5年・10年など一定期間の金利を固定する『固定金利選択型』
・全期間の金利が固定される『全期間固定金利型』
どのタイプを選択するかによってチェックポイントが変わってきます。
➀金利タイプ変更後の割引幅のチェック
変動金利型から固定金利選択型に切り替えたときや、10年固定金利の期間が終了したときなどは、優遇金利(適用金利)の割引幅が縮小されることが多いので注意してください。
この優遇金利とは基準金利(店頭金利)から▲2%など大型の割引をした結果、実現した金利です。変動から固定に切り替えた場合や固定期間終了後は、この割引が減ってしまう仕組みです(例えば当初の固定期間終了後は▲1.5%など)。
つまり固定期間終了後に基準金利が変わらずに同じだったとしても、割引が減ってしまうため新たな固定期間の適用金利は上がってしまうことになります。
この割引幅は金融機関によって異なります。ほかの金融機関と比べて金利が安い場合、当初の割引をかなり大きくとっている場合がありますので特に要チェックです。
②タイプ変更時のポイント
変動金利型を選択した場合、返済中はいつでも固定金利選択型に切り替えることができます。ただし切り替え時に固定金利選択手数料が5,000円+消費税が多くの金融機関でかかります。
また、固定金利選択型の場合、その固定金利期間中は原則としてほかの金利タイプに変更できませんので注意してください。
ポイント②住宅ローンの諸費用もチェック
住宅ローンを比較する場合、一番目につきやすいのは金利ですが、実はそれ以外のところで差がつく場合がありますので確認しましょう。
➀ローンの事務手数料
銀行ローンの場合、ローン手数料が掛かってきます。3~5万円+消費税程度です。
ローンの組み方によってですが、2本のローンを組む場合(例えば一方は変動金利でもう一方は10年固定金利といった組み合わせ)2倍の手数料が掛かってしまいます。しかし、ミックスプランといった商品を用意している金融機関では、一つ分の手数料で済みますので検討している方はチェックです。
フラット35では融資金額の1~2%+消費税となっています。
②ローン保証料
銀行ローンを使用すると、ほとんどの場合ローン保証料が必要になります。
借入する方の状況によって変わってきます。ある金融機関では4段階に分かれて保証料を計算しています。
金融機関によって金額が異なりますので、何ケ所か比較してみるといいでしょう。目安としては3000万円を35年返済する借り入れで約60万円です。
フラット35の場合、保証料は不要です。
③団体信用生命保険
銀行ローンの場合は強制加入となっており、保険に加入できない方は住宅ローンが借りられません。
しかし、持病がある方向けのワイド団信(0.3%の金利上乗せが必要)というものもありますので心配な方はチェックです。
また最近では、ローン返済中で就業不能中の返済を保障するものや、8つの疾病保障付団信等、金利の上乗せなしに保障範囲が広がっている金融機関もありますので、そういった部分もチェックしてみましょう。
今回のまとめ
今回は『金利だけで住宅ローンを選ばないためのチェックポイント』を解説しました。
このチェックポイントもまずは自分のライフプランを基に資金計画を立てていることが前提です。住宅ローンは他のローンとは違い、期間も長いものです。
ローンの組み方を間違えると余計なコストも大きくなります。
自分にピッタリの住宅ローンを知りたい方は相談に来てみてはいかがですか?
納得いくまでお付き合いします。