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住宅購入時に頭金を入れるべきかどうか?
豊かな人生をあなたと一緒に考えるお金の専門家、ファイナンシャルプランナーの倉重です。
最近、日銀のマイナス金利導入が長期金利に大きな影響を及ぼし、それに伴い住宅ローン金利が低下してきています。ゆえ、『家は購入したいけど、頭金の用意がありません』『頭金はいくら入れる方がいいですか』等の住宅購入資金相談や質問が増えてきました。
そこで今回は『頭金を入れる、入れない』に関してお話します。
頭金を入れる場合
(1)毎月の返済額を減らすことが出来る
(2)総支払額が少なくなる
例えば、3000万円の住宅を購入する時
金利 1.5%
返済期間 35年
頭金ゼロと頭金を入れた場合とでは、どのような差になるか計算してみます。
【住宅ローン借入3000万円 金利1.5% 返済期間35年 元利均等返済】
①毎月の返済額は、頭金0円と頭金600万円の場合では、毎月の返済額に約1.8万円の差が出ます。
②利息(頭金を控除した差額)は、頭金0円と頭金600万円の場合では、総支払額で約234万円の差が出ます。
頭金を入れた方が毎月の負担の軽減、利息が大きく減る効果が分かります。
(3)住宅ローンの審査条件(金融機関)
ほとんどの金融機関は、頭金ゼロでも審査は通るようになってきましたが、固定金利でよく聞くフラット35は、9割が融資の上限額になるので、1割は自己資金を準備する必要があります。
ただ、フラット35でも頭金ゼロでも、借入れ出来るプランはありますが、通常の金利より高くなります。
(4)オーバーローンに注意
新築は購入と同時に2割程度、物件の価値が下がると言われています。
頭金を入れないで購入した場合は『ローン残高>物件時値』の状態になります。
頭金を入れないと、将来万が一、ローンが返せない場合は売却することになります。そうすると、売却が出来ても住宅ローンが残ってしまう恐れがあるので注意した方が良いと思います。
以上のことから、頭金を2割程度入れた方が良いと一般的に言われています。
頭金を入れない場合
(1)預貯金がない方
一般的に頭金の用意がない方が心配されているのが『本当に購入していいのか?』
漠然とした不安を抱えた人が多いです。
そういう方には、将来の収入と掛かるお金(教育資金、老後の生活費、車、趣味など)の計算をして資金計画(ライフプラン)に問題がないかを確認することが重要です。
それで資金計画に問題がなければ良いと思います。
(2)預貯金はあるが、頭金を入れない方
頭金を入れないと借入が多くなりますが、借入が多くても住宅ローン減税が多く受けられます。
この住宅ローン減税とは、本人が支払った税金(所得税、住民税)が戻る制度で、金額は住宅ローンの年末残高の1%です。
しかし、住宅ローン減税も借入する方によって効果が異なります。
自分にとって頭金を入れない方が良いのかは確認が必要です。
その他に、上記で説明した頭金を入れる効果より、頭金に入れる金額を運用する方が将来の預貯金が多くなることがあります。
頭金を入れる、入れない。
どちらを選んでも住宅ローン返済に問題がないか、ライフプランを作成して確認した方が良いと思います。
最後に
マイナス金利の影響で、住宅ローンの金利は過去最高の低金利時代に突入しました。
借入するには良い時だと思います。
ただ、頭金を入れないで住宅ローンを返済するか、いくらか頭金を入れて返済するか、借入する人の状況によって異なりますので、ライフプラン作成が重要です。
自分に合ったライフプランを作成したい方は、私たちファイナンシャルプランナーがあなたのライフプランの作成をお手伝いさせていただきます。