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知っておきたい相続のこと!
お金の問題をスッキリと解決するファイナンシャルプランナーの小沢です。
一般的に相続の相談というと、相続税を払いたくない!減らしたい!
では、どうやって対策をすればいいのか、ということを思い浮かべる方が多いと思います。
もしくは「家には財産がないから相続なんて関係ない」「兄弟の仲も良いし、揉める訳がない」そんな方も多いでしょう。そんな方に今回は知っておきたい相続のことについてお伝えします。
自分は相続なんて関係ない?
相続に関する裁判は年々増加傾向にあります。
昭和60年の頃は年間6176件だったのが、平成25年には15195件まで増加しています。
裁判の内訳を相続財産の額からみると、5000万円以下の割合が75%です。さらに1000万円以下の割合だけみても全体の32%を占めています。相続の問題はお金持ちだけには限らないことが良くわかります。
1億円以上の財産で裁判になっているのは、全体の7%程です。財産を持っている方は揉めない様に対策が出来ている傾向にあります。
相続において何より肝心なのは、残されたご家族の幸せです。まずは、そのことを念頭において、円満に相続が行われて争族にならない環境を整えることが、今のうちに出来る対策の基礎となります。
2015年1月から相続税が改正となった!
①基礎控除の引き下げ
改正前
相続税の基礎控除額=5000万円+(1000万円×法定相続人の数)
改正後
相続税の基礎控除額=3000万円+(600万円×法定相続人の数)
基礎控除額が改正前よりも40%カット
首都圏における相続税の増税による影響は、10人に1人だった課税対象者は7人に1人になると試算されています。
②最高税率の引き上げ
相続税の速算表〈改正前〉
※1億円超の税区分を細分化
※最高税率50%から55%へ引き上げ
今年からの改正により今まで課税対象外だった方も再度計算をして、課税対象になるのか確認し、慌てることのない様にしましょう。
また、今まで対策を打ってきた人たちも、計算の見直しをして更なる対策が必要となる場合もあるので、再確認しておく必要がありそうです。
生前にできる相続対策のポイント
①遺産分割対策
相続人同士でトラブルが発生しないように、円満な分割をするための方法を考えておくこと。
現金、有価証券、生命保険金など、分けやすい財産と土地、建物、車、家財、美術品などの分けにくい財産を把握して、どのように分けるのが最善か考えておくこと。
遺言書を作成して家族への想いを残しておくことをお勧めします。
②相続税納税対策
相続の申告期限は被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内と定められています。
実際の相続経験者の方によると、10か月は短いと実感される方がほとんどです。
慌てることなく納税資金を確保しておくことです。
③相続税の節税対策
自分の財産の内容を把握して、どのような節税対策が有効か、いくらぐらい節税できるのかを試算して対策を講じることが、結果として相続人の負担が減り相続は円滑に進むと思われます。
相続の対策は人それぞれ状況によって違いますので、よく考えて実行しましょう。
相続の一番の目的は、残されたご家族の幸せにつなげることです。
相続を争族にしないために、対策を考えることは財産を残す側の責任ではないでしょうか?
まずは考えることからはじめてください。
最後に、自分の場合はどうなのか?対策はすべきなのか?専門家に相談したい方は、おかねの相談室のファイナンシャルプランナーにご相談ください。