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エンディングノートと遺言書
お金の問題をスッキリ解決するファイナンシャルプランナーの小沢です。
2015年1月より相続税改正があり、そこから相続の相談が増えてきています。
終活の中でも今回は相談の多いエンディングノートと遺言書について説明していきます。
エンディングノートと遺言書の違いは何?
エンディングノートと遺言書を混同してしまう人も多いですね!イメージは似ていますが全く違う別物です。
一番の違いは『エンディングノートには法的な効力がなく、遺言書には法的な効力がある』ということです。
どちらが良いのかではなく、両方を上手に使うのが良いと思われます。
まず遺言というよりもエンディングノートを書いてから遺言書を作成するとスムーズにできると思います。
エンディングノートとは
エンディングノートは『手紙に近いもの』で、自分が認知症になった場合や大きな病気になってしまった場合に備えて、家族などに対して自分のこと、万一のときの連絡先、希望すること、などと言った『伝えておきたいこと』を書いておくものです。
エンディングノートに記入する主な項目
以上の項目が主ですが、特に形式に決まりはありませんので、自由に自分の思いを形に残すことが出来ます。
本屋さんで多くの種類のものが市販されていますので、気に入ったもので作成することができます。
遺言書とは
遺言書は『財産の分け方を指定する』など、最後の意思を表した書面のことです。
遺言書は民法で書き方が決められていて、一定の内容には法的な効力が生じます。
遺言にはいくつか種類がありますが、一般的には自筆証書遺言と公正証書遺言です。
1.自筆証書遺言
・全文を自分で書いて署名・押印し、相続が発生するまで自分で保管、いつでも作成できて他人に知られず作成できる。
・費用は掛からないが、注意は書き方を間違えていると無効になったり、紛失や変造・盗難の恐れがあります。相続手続きにはそのままでは使えず、家庭裁判所に提出して「検認」してもらわなくてはなりません。
・相続手続きをスムーズに進めるのに困ることもあります。
2.公正証書遺言
・公証役場で法律の専門家である公証人に作成してもらう方法で、作成に数週間、手数料が数万円かかりますが、形式で無効になるおそれがなく、相続発生まで原本を公証役場で保管してもらえるので安心です。
遺言書は残された人が相続で困らないように作るものであることを考えると、問題発生の恐れが少ない公正証書遺言の方が、残されるものには良いと思われますが、まずは自筆証書遺言を作り、改めて公正証書遺言で作成する方法もあります。
最後に
「自分に万が一のことがあっても相続税などかからないよ」、という方も亡くなった場合、不動産、銀行預金、保険など、現金に換えられるもの全て財産となります。
遺言書が必要かを考えるうえでも、エンディングノートを作ってみることをお勧めします。財産一覧だけでもあると、そのあとの財産分割などがスムーズにいくと思います。
また借金がある場合も書いてあげてください。
相続した後に借金が分かると大変なことになりかねません。
またすべてを一度に考えなくても、少しずつ気楽に考えて記入していけば良いと思います。
また、エンディングノートの書き方などわからなくて困ったら、おかねの相談室のファイナンシャルプランナーに相談してください。